ウーバー「遅延急増」配達員も困る店側の"事情" 配達員不足で「わざと作るのを遅らせる」店も?

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配達員不足は、店にとっても大きな問題だ

配達員は飲食店に到着後、商品番号を伝え、商品を受け取る。

お店の混雑状況等によっては「あと10分でできるので少し待ってください」というケースは多々ある。調理のかかる料理もあるし、店内も混雑している時間帯もある。お店の人を責めても仕方がないし、僕も納得して待機する。

「ご注文の品を受け取りに向かっています」
ウーバーを使う際、アプリに「ご注文の品を受け取りに向かっています」と表示されても、ご注文の品が完成しているかはわからない(著者撮影)

その一方で、私(配達員)が到着してからシレッと麵をゆで始める飲食店があったり、かなり時間を要して到着したのにまだ商品ができていないファストフード店があったり……。以前の感覚では、「あれ、もう出来上がってていいはずなのにな」と思うことが増えたのだ。

現在ウーバー加盟店(飲食店)は、配達員とのマッチングが成立する前に料理を作っている。しかし昨今の報酬低下による配達員不足が影響して、待てど待てど、なかなか配達員がやってこない。作った食事は冷め、麺類なら伸びてしまう。

もしこのような「マズイ食事」を顧客に提供すれば、店側の信用問題になりかねない。作り直すのにも手間暇がかかる。

けれどもし、飲食店側が配達員を待つのではなく、配達員側が飲食店で待つように「逆転」できればどうだろうか。顧客には美味しい食事が提供でき、フードロスの問題も解消できる。飲食店側が独自に打ち出した「配達遅延対策」だと考えれば、なぜ一部の飲食店で提供時間が遅くなったのか、一定の筋が通るようにも感じる。

思えば、配達員である私は一部の飲食店に「???」が浮かぶ機会が増えたのも、ちょうど世間で「ウーバーの配達遅延」が騒がれるようになった頃からだった。私と同じような疑問を抱いている配達員は、ヤフコメやXなどの投稿を見る限り、どうやら少なくないようだ。

さらにここ最近、配達員の間で噂されているのが、ウーバーと飲食店との間で結ばれていた「食事の作り直しに関する補償」が改悪されたというものだ。

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