「いまだ投資を始めない人」が一生涯で損すること 素人が始めるなら「長期の株式投資」一択であるワケ

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金融庁や金融機関のサイトに「金融電卓」というものがある。これでいろいろシミュレーションできるから試してほしい。例えば毎月3万円ずつ30年積み立てるとする。

運用利回りが3%なら30年後に1736万円になる。元本の1080万円から6割以上も増える。これが4%なら2055万円、5%なら2446万円。複利の力でこれだけ増える。

ただし、これは銀行預金など元本割れをせずに毎年同じだけ増えていく場合。株式投資の場合は値段が上がったり、下がったりするからもっと複雑だ。特に下落が続くと、複利の力が逆の方に働いてしまい、下落幅が大きくなってしまう。

それでも、長期投資の場合は、資産が増えていく可能性が高いと想定されるわけだから、複利の力は重要になる。できれば下げ幅を抑えられたら、より効果は高くなる。

素人はとにかくすぐに始めた方が有利

さらに、株式の特徴として価格は常に明らかになっており、原則どこで買っても同じ。北海道に住もうが、沖縄に住もうが、トヨタの株を買おうと思えば、証券取引所ではいくらで売買されているか、証券会社のサイトを見れば同じ金額が出てくる。東京の人が安く買えるとか、会社員だから高くなるとかそういう不公正さはない。

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最近、ネット証券大手のSBI証券や楽天証券では国内株式の売買手数料は原則無料だ。株式そのものの代金しかかからない。税金も分離課税といって、ほかの仕事でいくら儲けていたとしても通常は、所得税、住民税、復興特別所得税を合わせて利益の一律20.315%だ(NISAは税金がかからない)。

株価がいつ、どれくらい上がるかの予想は普通の人には不可能に近い。経済学では「ランダムウォーク」といって、株価の変動は偶然に過ぎないという学説も有力だ。

しかし、短期ではランダムウォークでも、ここまで述べたように中長期では上昇する可能性が高いのなら、素人は予想に頼るのでなく、とにかくすぐに始めた方が有利だ。思い立ったら吉日という言葉もあるけれど、タイミングを計って始めるのは困難だ。

東山 一悟 会社員、投資家

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とうやま いちご / Ichigo Toyama

1969年、東京都生まれ。1991年、筑波大学卒業。同年、メディア企業に入社。2020年、同社を退職。

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