"日プ"社長語る「オーディション番組」への危機感 PRODUCE 101 JAPAN成功の一方、市場は飽和気味
――韓国の本家「PRODUCE 101」からデビューするグループは、2〜3年の期間限定活動を経て解散します。一方、日本版は活動期限がありません。彼らの将来を見据えたマネジメントをしていかないといけないということですね。
「PRODUCE 101 JAPAN」をスタートするときに、いちばん大きくフォーマットを変えないといけなかったのは、その部分です。韓国では芸能活動をしているプロも参加できますが、日本では一般人のみのオーディションにしました。
オーディション後、日本の芸能界で活動していくことを考えたとき、期間限定にするのは不合理であり、彼らのためにならない。われわれが育成環境の提供など全面的にバックアップして、日本独自のスタイルにすることを決めました。
そこにあるのは、1年でも長く活動できるアーティストになってほしいという思いです。加えて、個人でやりたいことがあれば、その環境を用意して応援する。
メンバーたちには、大前提としてグループ活動があり、そのうえでの個人の活動になるので、より忙しくなる。それを理解したうえで「やりたい」と声を上げるメンバーに、いろいろな機会を与えています。
初の「日プ女子」開催、ME:I人気の理由
――「PRODUCE 101 JAPAN」シーズン3から昨年デビューしたME:Iは、その年に『第75回NHK紅白歌合戦』へ出場するなど一躍スターになりました。人気の理由をどう分析していますか。
いちばん大きい要因は「PRODUCE 101 JAPAN」というフォーマットのオーディション番組が注目されていることだと思います。
シーズン3になって浸透していることと、過去2回は男性グループのオーディションでしたが、今回は女性グループになったことで、視聴者が男性グループファンのコアから一般層に広がり、親子での視聴など幅広い世代のファンが圧倒的に増えました。
ME:Iメンバーにいつも言っているのは、いまの人気はオーディション・フォーマットから生まれたもの、さらにはJO1、INIという先輩たちが培ってくれたものであり、自分たちだけが作り上げたものではないということ。勘違いせず、おごらず、ファンにも、かかわっていただく関係者すべてに対しても、謙虚に向き合ってほしい。
誰かを助けることはすごく大切ですが、誰かに助けられるのも同じくらい重要。メンバーにもスタッフにも、仕事をさせていただいているという気持ちをつねに大事にしてほしいと話しています。
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