韓国「尹大統領」拘束されてこれから起こること 韓国人の関心は憲法裁判所に舞台が移った

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

拘束後、尹大統領はあらかじめ録画した国民向けメッセージを公開した。拘束令状の執行に応じたのは、「公捜庁の捜査を認めたわけではなく、憂慮される流血騒ぎを防ごうという心情から」と説明している。

これまでと同様、公捜庁に内乱罪の捜査権がないことを強調し、不法が重ねられていることに嘆き、「この国の法が崩壊した」と主張した。しかし、この日、尹大統領の弁護団がソウル中央地裁に請求した公捜庁の拘束令状が適法か否かを審査する「拘束適否審査」は、16日夜棄却された。

公捜庁の調査に応じたのは拘束された15日のみ。応じたといっても一貫して陳述を拒否する黙秘権を行使していることが伝えられ、16日、17日は出頭していない。

憲法裁判所前で尹錫悦大統領の弾劾を反対する人たち(写真:筆者撮影)

一般の収容者とは隔離された待機室に

現在、尹大統領が収監されているのはソウル郊外にあるソウル拘置所だ。ここは朴槿恵元大統領が弾劾、罷免された後、刑事事件により収監された場所でもある。尹大統領は現在、一般の収容者とは隔離され、「拘引被疑者待機室」にいると報じられた。

この部屋は、逮捕が確定していない被疑者の人権保護のために8年前に作られた部屋で、ベッド、テレビ、トイレがあり、床には電気カーペットがあるという。尹大統領は拘置所で着ていたスーツ姿のまま過ごしていることも伝えられた。刑が確定していない場合は、私服も許されるのだそうだ。

与党議員は、「(暖かい)下着を着ていなかったので心配していたが、電気カーペットがあるから少しは暖かいだろう」と韓国メディアにコメントしていた。収監された日のソウルの気温は氷点下だった。また、この部屋には自死を防ぐ目的で防犯カメラも設置されているという。

尹大統領の拘束期限は最大48時間。ただ、尹大統領弁護団がソウル中央地裁に請求した「適否審査」の審査により、期限が一時停止し、10時間ほどが延長された。公捜庁は17日夕方、逮捕状をソウル西部地裁に請求した。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事