韓国「尹大統領」拘束されてこれから起こること 韓国人の関心は憲法裁判所に舞台が移った

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憲法裁判所には尹大統領支持者からの花輪が並ぶ(写真:筆者撮影)

ついに現職大統領拘束、という韓国憲政史上初めてのことが起きた。人々の間からは「民主主義の勝利」「リスクは早くに除去するべき」という声がある一方で、「現職の大統領をここまで追い込まなければいけないのか」「やりすぎだ」というため息が入り交じる。

尹錫悦大統領が内乱の疑いで拘束されたのは1月15日午前10時33分。拘束時、高位公職者犯罪捜査庁(公捜庁)の検事が令状を読み上げると尹大統領は、「わかった。行こう」と言い、終始落ち着いた様子だったと伝えられた。

元保護犬に別れの挨拶

公邸にいた与党議員によると、拘束直前には、「妻(金建希夫人)とトリに会ってくる」と言い残し、2階に上がったという。尹大統領は公邸で、数匹の元保護犬と猫を飼っており、「トリ」は2012年に尹大統領夫婦が里親となった。

拘束令状の二次執行のために、投入された捜査官は1100人余り。1月3日に試みた前回よりも10倍に増員され、機動隊も500人増しの3200人、警察車も160台が公邸前に出動した。

一次執行に失敗した後、国会で質疑に応じた呉東運公捜庁長は野党議員から、「撃たれても拘束してきなさい」などと詰め寄られた。捜査機関としても後がなかった。大統領を警護する警護庁の最大700人をはるかに凌駕する、異様な大人海戦術をとった「執念の拘束劇」だった。

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