「死ぬのが楽しみに」ふるさと難民が森で得た希望 岩手「いのちを還す森」 埋葬予定の森を手入れ
「会員の8割以上は女性で、40~60代の首都圏在住者が多い。遠野での森入リにはなかなか参加できなくても、会員同士の交流会に参加し、森の様子に関心を持っている会員が多く、活動の理念に共感し入会する人がほとんど」とハヤチネンダ代表理事の今井航大朗さんは言う。
今井さんは父・隆さんらとともに、祖父母の遺骨の一部をこの森に埋葬した。
理事の赤池円さんによると「いのちを還す森に参加したことで『死ぬのが楽しみになった』とか『これで安心して死ねる』という会員は多い」という。
「この森の手入れをしていると、死んだらこの森の風景の一部になれるんだな、自分には還る場所があるんだな、と実感できる」と自身もこの森への埋葬を予定しているという。
構想は30年前、日本の里山の風景を残すには
2024年にリリースされたこのプロジェクトだが、実は構想は1990年代にまでさかのぼる。今井さんの父で、各地で大規模土地利用のプロジェクトを手掛けてきた事業家の今井隆さんが、コンサルティング業務の中で遠野と出会ったのがきっかけだ。
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