AppleTVに秘められた壮大なる発展シナリオ アップルは「趣味」から「本気」へシフト
テレビとスマホ、という楽しみ方は、やっと最近米国でも定着してきたようにみえるが、日本では既に当たり前となっている。
テレビ局や番組名のハッシュタグで大量のツイートが流れてくるし、日本で再放送されるジブリ映画によって、Twitterの瞬間投稿数の世界記録が塗り替えられている。そして、ニコニコ動画は、前述でいうデータの部分を画面にオーバーレイするほどだ。こうした楽しみ方が世界に拡がると考えると、テレビの世界の大きな変化の可能性を理解しやすいのではないだろうか。
ちなみに、これまでスマートテレビにアプリを提供してきたニコニコ動画も、Apple TV向けにアプリを提供できることになるはずだ。承認されれば、Apple TVが、テレビでニコ動を楽しむ、最もよい方法になるのではないだろうか。
Siriの活用でコンテンツ検索が容易に
Apple TVは、ヘッドフォンやキーボード、iOS対応のゲームパッドを含め、Bluetoothデバイスを接続できる。大きな画面で映像を楽しみながら、キーボードでコメントを書くことも、アプリの開発次第では実現可能なはずだ。
アップル共通体験としての「Siri」をリビングルームに持ち込む。個人的には、App Storeの登場がApple TVにとっての最大のイノベーションであると考えている。ただ、より長期的な視点、あるいは未来のコンピューティングという視点で重要になるのは、Siriの採用だ。
Siriでは、Apple TVで再生出来るコンテンツの検索が充実している。ジャンルや役者からの検索、絞り込みをサポートしており、例えば「ジェームズ・ボンドの映画」と検索し「ショーン・コネリー出演作」と絞り込むこともできるし、「SF映画」「スタートレック」「5作目」という検索にも対応する。ドラマであれば、特定の役者が出演するエピソードを1本抜き出すことも可能だ。
この検索の優れている点は、1つのサービスだけでなく、複数のサービスを横断的に検索を行い、複数の手段で見られる場合は見る方法を選択できるという点だ。Apple TV発表時には、iTunes Store、Netflix、Hulu Plus、HBO Now、Showtimeの5つのサービスから検索ができるという。
今までApple TVでコンテンツを探す際は、Netflix、iTunes Store、Hulu Plusと、それぞれのサービスを開いてから、という手順だったことから考えると、まずアプリを開くのではなく、まず検索する、という行動の変化が生じる。
また、映像を楽しんでいる間に、iPhoneなどのSiriにする質問、例えば天気やスポーツの試合経過などを尋ねて、すぐにその結果を表示することもできる。前述のApp Store経由でダウンロードしたアプリも、検索APIをサポートすることで、Siri経由の検索に対応させることができるという。
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