携帯各社の新料金プランは、どこが得なのか

音声定額の料金は同額でもデータ通信料に差

なぜKDDIのように値下げできなかったのか。ソフトバンクとドコモの悩みは共通している。ユーザー獲得のためには追随しなくてはならないが、1契約当たりの通信料収入を下げるわけにはいかないのだ。

ソフトバンクは今期、ガンホー・オンライン・エンターテイメントが非連結化となり、米国スプリントも回復半ば。ヤフーもアスクル連結による評価益などが発生するが、実質的な大幅成長は望めない。グループ業績の牽引役であるモバイル事業が新プランに足を引っ張られるわけにはいかないのだ。

NTTドコモの加藤薰社長。4期連続の営業減益を避けるために値下げを見送った(撮影:風間仁一郎)

ドコモも単価下落を避けなければならない事情がある。今期は値引きサービスの負担増加を押さえることや、より高額なデータプランへユーザーを移行させること、さらには徹底したコスト削減によって3期連続の営業減益から復活の兆しを見せる年だ。加藤薰社長は営業益予想6800億円について「コミット(約束する)の数字。結果にこだわって事業を推進したい」としている。iPhone商戦期にユーザーの流出は避けたいが、KDDIの値下げプランまでは踏み切れない。そこでソフトバンクのプランと同じ内容で追随したわけだ。

新色のローズゴールドが大人気

各社とも既存プランについては今後も提供する。データ通信を多く使っているユーザーにとっては新プランが割安になる場合はあるが、「なるべく安く使いたい」というユーザーは既存プランが無難、といった点は押さえておくべきだろう。

現時点では目立った高額キャッシュバックの話題もなく、静かに立ち上がった印象のiPhone商戦だが、3社とも予約台数については「堅調に積み上げている」と回答している。

中でも新色のローズゴールド(ピンク色に近い)が大人気のようだ。「女性が待ち望んでいた色で、予約台数も多い」(販売店関係者)。新・音声定額プランの微妙な違いは、携帯3社の顧客獲得競争に影響をもたらすのだろうか。秋のシルバーウイークに突入し、予約合戦はさらに熱を帯びそうだ。

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