携帯各社の新料金プランは、どこが得なのか 音声定額の料金は同額でもデータ通信料に差

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昨年9月のiPhone6の発売イベント。今年はどのような盛り上がりを見せるのか(撮影:尾形文繁)

今月25日に控えるiPhoneの新機種 「6s」と「6s Plus」の発売に先駆けて、KDDIは新たに月額1700円の音声定額プランを11日に発表した。1回の通話時間が5分を超過すると、1700円に加えて30秒につき20円がかかるといった制限はあるが、従来プランより1000円安い。「長電話をほとんどしない」「データ通信がメイン」といったユーザーの支持を集めそうだ。

KDDIは昨年、ドコモの月額2700円の音声定額プランに同額で追随したが、田中孝司社長は「本音を言うと少し高い気もしなくはない」などと漏らしており、社内でも「割高ではないか?」という議論があった。また、auショップ店頭からも「電話をほとんど使わないのに月2700円は高い」といった声が寄せられていたという。iPhone発売に向けて新プランを提供することで、料金に不満を持つユーザーの獲得に打って出たわけだ。

ソフトバンクは同日、ドコモは16日にKDDIと同じ1700円の音声定額プランを発表した。しかし、データ通信について、2社のプランはKDDIと大きく異なる。データ通信料金を合わせた総額が既存プランより高額になるのだ。

KDDIの最安プランは300円値下げ

KDDIの場合、既存プランは6500円から利用できる。(音声定額2700円+2ギガバイトのデータ通信料金3500円+ネット接続料300円)。一方、新プランの場合は6200円だ。(音声定額1700円+3ギガのデータ通信料金4200円+ネット接続料300円)。組み合わせるデータプランが従来の2ギガではなく3ギガ以上となるにもかかわらず、総額では多少安く利用することができる。

ところが、ソフトバンクとドコモの場合、既存プランは同じく6500円から利用できるが、新プランでは7000円にハネ上がる。(音声定額1700円+5ギガのデータ通信料金5000円+ネット接続料300円)。組み合わせるデータプランが5ギガ以上と決まっているためだ。もともと5ギガ以上のプランを利用していたユーザーは値下げになるが、それ以外で「音声定額の料金を安くしたい」と考えるユーザーはむしろ値上げになってしまう。

現在の最安プランはデータ通信量2ギガのプランが対象だが、5ギガに引き上げた理由について、ドコモは「4~6月期でスマホユーザーの月間平均データ使用量が2.9ギガであることや、ユーザーの7割超が5ギガ以上のプランを利用しているため。通話が少なくデータ量が多いユーザーを対象としている」(広報部)とコメント。ソフトバンクは「戦略について詳細は申し上げられない」(広報室)としている。

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