92歳女性が「葬式はしない」と決めた納得すぎる訳 お墓問題は「体力気力があるうちに決着つける」

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日本でも、自治体が管理運営する宗派を問わない公営墓地が各地にあります。最近では地域の有志が共同で建てたお墓もできています。

お墓問題は長く生きてきた人のたしなみ

例えば、ある老人クラブでは、活動仲間で合同墓を作り、希望する人が入れるようにしたそうです。いろいろなお墓があるのはいいことですが、基本的には、地域で暮らしてきたのなら、その地域で眠るのが自然なことのような気がします。

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そのためには、住まいから遠くない所に公営墓地がもっと増えることを願っています。

自分のお墓のことはさておき、地方に親のお墓があるもののそれを引き継ぐ人がいない場合、「墓じまいをしなくては」と悩んでいる人も多いと思います。

墓じまいをして近くに改葬する作業はとても大変ですが、いつかは取り組まなければならないことです。

事程左様(ことほどさよう)にお墓問題はめんどうで気が重いもの。体力気力があるうちに、自分たちの代できちんと決着をつけておいたほうが、あとに残る人たちを悩ませずにすみます。

理性をもって、現実から逃げずに向き合うことが、長く生きてきた人のたしなみだと思います。

樋口 恵子 東京家政大学名誉教授/NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」名誉理事長

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ひぐち けいこ / Keiko Higuchi

一九三二年東京生まれ。東京大学文学部卒業。時事通信社、学研、 キヤノン株式会社を経て評論活動に入る。著書に『老~い、 どん! あなたにも「ヨタヘロ期」がやってくる』『老いの福袋 あっぱれ!ころばぬ先の知恵88』などがある。

 

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