なぜ一見非合理に見える選択をするのか?それは、これによって「自分を上手に追い込むことができるから」です。
たとえば学生時代に夏休みの宿題を8月31日までずっと溜め込んでいたという人はいませんか?でも、8月31日になったら、「やらなきゃ」という気持ちになって、やる気が出るんですよね。
人間は基本的に「追い込まれたら、その時間内で終わらせよう」とする生き物です。やりたくないことでも、やる意味がわからないものでも、締め切りに追われさえすればやる気になるものです。
その性質を利用して、締め切りの近いものは締め切りギリギリまで溜めておき、「もう時間がない!」というところまで自分を追い込む、というのも1つの手段なのです。
締め切りに間に合わなくなるリスクは?
「え、でもそんなことしたら、締め切りに間に合わない危険性が出てくるじゃないか」と思うかもしれませんが、ここで重要なのは、「あらかじめ、もう少しのところまでやっておく」ということです。
締め切りがまだ遠いうちに、自分が面倒だと思わないようなところや、できるかぎりのことはやっておくのです。
たとえば書類作成であれば、骨子は締め切りがまだ遠いうちから作っておいて、残りの面倒な作業(図版を作るとか、まとめページを作るとか、体裁を整えるとか……)は締め切りがギリギリになってからやればいいのです。
面倒でやりたくない作業でも、締め切りギリギリであれば「やらなきゃ」という気持ちが湧いてくるものです。
そうすれば、その気持ちをうまく活かして、仕事を終わらせていくことができます。先のタスクまで見通しが立っている状態になり、うまく物事を終わらせることができるようになるのです。たとえば、こんな感じですね。
2月2日 2月5日提出の資料を、面倒な部分だけ残して完成させる。 終わったら2月3日提出の資料に取り掛かる。
2月3日 2月3日提出の資料を終わらせる。
2月4〜5日 2月5日提出の資料を終わらせる。
2月6〜7日 2月7日提出の資料を終わらせる。
締め切りが遠いものから順番に終わらせていくことで、締め切り直前の「やらなきゃ」という思いを利用しながら、うまくタスクを処理していくというものですね。
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