大阪メトロ「万博の玄関口」夢洲駅の実力は? 大勢の来場者を想定、広大な"近未来"地下空間
風向きが変わったのは、夢洲が大阪・関西万博や統合型リゾート施設(IR)の予定地として取り上げられるようになった2010年代半ばのことである。
これらの来場者を運ぶルートとして、再び地下鉄の建設計画が進行。2025年の大阪・関西万博開催が2018年に決定したことを受け、延伸が現実のものとなった。
夢咲トンネルは、前述の通り地下鉄部分の躯体が完成しているため、今回の工事はここに続く島内のトンネルと夢洲駅舎の建設、そしてトンネル内部を含めた全区間の線路敷設や電気・信号通信設備の設置が主な内容である。
夢洲駅の建設工事は2020年7月に始まり、これと前後して島内のシールドトンネル工事もスタート。いずれも順調に進み、2023年中にコスモスクエア―夢洲間がトンネルで結ばれた。
引き続き、線路敷設や各種施設の設置が行なわれ、これらがほぼ完了した2024年8月からは試運転も開始された。
地下の広大な駅空間
夢洲駅は地下1階がコンコース階、地下2階がホーム階という構造である。万博会場には1日最大13万人程度が鉄道で訪れると予測されており、これをさばくためコンコースの幅は約17mとかなり広い。
2カ所ある改札口のうち、万博の東ゲートに近い南改札口には16台の自動改札機がずらりと並び、うち9台がQR乗車券やクレジットカードのタッチ決済対応、1台が顔認証専用となっている。
コンコースの壁面には高さ約3m、長さ約55mと駅構内では日本最大級のデジタルサイネージが設けられたほか、改札口付近にも可変式のサイネージがぶら下がり、金属パネルを用いた折り紙天井と相まって近未来を感じさせる。
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