加藤さんは、まだキャリアブレイクをいつ終えるか決めていない。「まだ、先延ばしにしていたことがたくさんある。それはちゃんとやりきってしまいたいと思って」(加藤さん)。
まだその最中ではあるが、加藤さんの人生にとって、キャリアブレイクはどのような意味を持つ期間になりそうなのだろうか。尋ねると、「人生には、仕事以外にも大事なことがあると気付くことができた期間でした」と教えてくれた。
しかし一方で、「自分は恵まれていたと思う」とも付け加える。履歴書にブランクが空いても、その後も仕事は得ることができると信じられるだけのスキルと経験があったからこそ、一歩を踏み出せたのだ、と。「これが25歳や30歳のときだったら、踏み出せなかったかもしれません」。
ひたすらに、がむしゃらに働いてきた20代、30代があったからこそ、こうして立ち止まる勇気が持てたともいえる。
人生における重要事項と向き合う機会
加藤さんの話が教えてくれるのは、キャリアブレイクが「先延ばしにしてきた大事なことに取り組む期間」になり得るということだ。
そう考えると、「履歴書の空白」のポジティブな側面が見えてくる。「何もしていない期間」と思われることもあるこの期間が、実はむしろ人生において重要な事柄と向き合う、絶好の機会になることもあるのだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら