30代の本気合コンは、こうして実を結ぶ! 36歳男性、メキメキ技術を上げついに結婚

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「妻が洋服を買ったりするときはノーチェックですよ。僕と自分の収入をわかって購入しているのだから、『自己責任で家計を回してくださいね』という気持ちです。妻に任せられてありがたいと思っています」

まるで早婚さんのような「柔軟さ」

給料は掌握され、生活態度も細かく指導されている直樹さん。結婚後は、父親と似て来たと感じることが多いという。

「母からあれこれと口うるさく言われても、たいして言い返さない人です。昔は不思議に思っていました。でも、今なら父の気持ちが少しわかります。妻は間違ったことを言っていないのだから、少しぐらいうるさく感じたとしても、黙って従っておいたほうが丸く収まる。夫婦が気持ちよく一緒に過ごすための知恵だったんですね」

本連載を含めて、筆者は「晩婚さん」の女性たちに話を聞くことが多い。ほとんどの女性は結婚後も財布は夫と別で、夫を管理する姿勢はよくも悪くも緩い。だから結婚が遅くなったのか、いい年齢になってからの結婚だから達観しているのかはわからない。筆者を含めた晩婚の男性たちも、小遣い1万円に象徴される厳格な管理には、今さらなじめないように思う。 

陽子さんは「早婚さん」であり、直樹さんには彼女に従える柔軟性がある。その点では、直樹さんは「普通の男性」ではないのだ。1年後に再会すればさらに健康になり、仕事にはますます精力的になり、よき父親になっている気がする。

大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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