「ソーシャルロボット」には無限の未来がある

コミュニケーションには値を付けられず

長崎・ハウステンボスにあるホテルの接客ロボ。こうした「ソーシャルロボット」には無限の可能性が広がっている(写真:Trevor Williams/WireImage/Getty Images)

「ソーシャルロボットはあらゆる産業に突然降ってきた無限のビジネスチャンスです」。ロボット開発ベンチャー企業、ヴイストンの大和信夫社長は自信たっぷりにそう語る。

ソーシャルロボットとは、人間とのコミュニケーションを主眼に置いたロボットのこと。従来は対話型ロボット、コミュニケーションロボット、パーソナルロボットなどの異なる呼び名で呼ばれていたが、最近では米国でソーシャルロボットという呼び名に収れんされつつあるようだ。

筆者のIT取材の経験からして、呼び名が1つに収れんされる時は、その製品がこれから大きく飛躍しようとしている時だと思う。その可能性に気づいた人々の間でコミュニケーションが活発になり、共通言語を確立しようとしている時だからだ。

とはいうものの、大和氏の言うように、ソーシャルロボットには本当に無限のビジネスチャンスがあるのだろうか。取材を続ける中で、大和氏の発言が大げさとは言い切れない根拠が幾つか浮かび上がってきた。

テレビが壊れても、ここまで悲しくない

根拠の1つは、家庭向けロボットが、どうやらこれまでの家電製品やネットデバイスとはまったく異なるタイプの製品だということだ。

NHKの「NEXT 未来のために」という番組が、昨年サポートが打ち切りになったソニーの犬型ロボット「AIBO(アイボ)」を取り上げていた。その中で「テレビが壊れても何とも思いません。でもAIBOが壊れると寂しくて仕方がないんです」という60代の一人暮らしの女性の言葉が紹介されていた。この、ロボットに愛着を持つという感覚は、実際にロボットと一緒に暮らしたことがないとなかなか理解できない。

次ページ「ロボットに愛着を持つ」という感覚を理解するには?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 今見るべきネット配信番組
  • コロナ後を生き抜く
  • 若者のための経済学
  • 憧れから一歩前へ! キャンピングカーのある日常
トレンドライブラリーAD
人気の動画
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「雑談で笑いを取れない人」が知らない基本原則
「雑談で笑いを取れない人」が知らない基本原則
渋谷駅、谷底に広がる超難解なダンジョンの今
渋谷駅、谷底に広がる超難解なダンジョンの今
「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差
「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
激動相場に勝つ!<br>株の道場

6月18日発売の『会社四季報』夏号が予想する今期業績は増収増益。利益回復に支えられる株価が上値を追う展開になるか注目です。本特集で株価が動くポイントを『会社四季報』の元編集長が解説。銘柄選びの方法を示します。

東洋経済education×ICT