「中小企業診断士」資格で開業はどうすればいい? 「老後を見据えて無理のない範囲で」と考えるのは危険
なぜ早く独立開業したほうがよいのでしょうか。若手については、会社の仕事とプロコンの仕事は大きく違うので、会社内でどこまで経験を積んでもプロコンとしてやっていく自信がつくことはありません。「経験を積んでから」と言っている企業勤務の診断士(以下「企業内診断士」)は、たいていいつまで経っても独立開業しません。
たしかに、20代・30代前半の若いプロコンが経営者と渡り合うのは難しいでしょう。しかし、プロコンは経営者だけを相手にするわけではなく、色んな部署の担当者にもサービスを提供します。
逆に近年は、AI・メタバース・暗号資産といったむしろ若い人に優位性がある業務が増えています。若手でもそんなに成功確率が低いわけではありません。
しかも若手が有利なのは、やってみてダメだったとしても、簡単に再就職できるということです。やり直しが利く若手は、「経験を積んでから」と言わず、早めに独立開業してコンサルタントの経験を積むのが得策でしょう。
50代以降は年齢とともに成功確率が下がる
一方、悩ましいのがミドル層とシニア層です。身軽な若手と違って、ミドル層・シニア層は住宅ローン・子供の教育・親の介護といった重荷を抱えていることが多く、独立開業の是非やタイミングを慎重に検討する必要があります。
とはいえ、コンサルタントとして成功したいなら「できるだけ早く」という原則に変わりはありません。とくにシニア層は、年齢が増すとともに、成功確率がどんどん低下していくからです。
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