「東京メトロが運営」ロンドンの鉄道、何が変わる? 時間の正確さに期待感「日本流」は打ち出せるか
「東京の地下鉄がエリザベス線に関わるんだって? 日本みたいに時間通りの電車がロンドンでも走るようになったら最高だよな?」
11月のある日、ロンドン市内の2階建てバスに乗っていると、隣に座っていた訪日歴のある初老の男性が突然こう話しかけてきた。筆者が日本人だと気づいたらしい。
ラーメンや寿司が一般に受け入れられているイギリスでは、「日本の鉄道の正確さ」もまた広く知られた日本の代名詞である。とくに、遅延や運行停止が当たり前になっているロンドンの鉄道利用者にとって、その「正確さ」は羨望の的だ。
東京メトロが「エリザベス線」運営
そんな中、東京メトロがロンドン横断鉄道「エリザベス線」の運営に参画するというニュースが舞い込んだ。これは、多くのイギリス国民にとって「日本の正確さがロンドンにやってくるかもしれない」という期待を抱かせる喜ばしい知らせだった。主要新聞各紙などもこの話題を大きく取り上げ、注目を集めている。
エリザベス線は、ロンドン中心部の地下を貫いて西部のヒースロー空港などと東部を結ぶ総延長約117kmの鉄道。東西に分かれていた既存の鉄道を新設の地下線で接続し、2022年5月に全通した。路線名は故エリザベス2世女王にちなむ。
では、このニュースがロンドンでどのように受け止められているのか。また、日本から見るだけではわかりにくい「運営に参画」の本質とは何か。これらについて詳しく掘り下げてみたい。
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