中国軍の「自信過剰」が生み出す巨大リスク 米軍をハワイまで後退させようとしている
アジア重視戦略を掲げる米オバマ政権は、西太平洋で今後も支配的な海軍力を維持する構えを見せている。米海軍の約58%は、日本やグアム、シンガポールを含む太平洋艦隊に配備されており、米原子力空母「ロナルド・レーガン」は現在、米海軍横須賀基地に向かっている。
米国防総省による最近の報告書は、中国軍の防衛力には大きなギャップがあると指摘。その1つとして、対潜水艦作戦能力の欠如を挙げている。
太平洋におけるパワーゲームの行方
北京のある西側当局者は、軍事パレードで展示されたミサイルについての内部評価に言及し、「このようなミサイルを保有していることと、戦闘でそれらを効果的に使用できることとは全く違う話だ」と語った。お披露目された最新モデルが果たして実際に配備されているかどうかも定かではないとの見方を示した。
とはいえ、中国の軍事的発展はすでに台湾にとっては大きな頭痛の種となっている。ロイターが確認した未公表の台湾国防部による報告書は、中国の改良されたH6爆撃機が対艦ミサイルを装備すれば、インド洋まで影響を及ぼすことが可能となると警告している。
冒頭に挙げたテンセントのアニメーションでも、同様の航空機がミサイルで空母を破壊する様子が描かれている。
「中国は最近、『われわれはここにいる。君たちはそれに慣れた方がいい』というメッセージを送っている」と、北京に住むアジアの上級外交官は指摘。「その狙いは、米国をできるだけ遠くに追いやることだ。なぜならアジアに2人もビッグブラザーは必要ないからだ」と語った。
(Ben Blanchard記者、翻訳:伊藤典子、編集:下郡美紀)
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