入居申し込み殺到する"天空の廃墟"圧倒的な魅力 団地を借りたい人たちが夢見ているもの

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しかも、申し込んだ人たちの熱量の高さは担当者も驚くほどだ。

「駅からの距離や不便さなどへの質問を想定していたのですが、その点についての事前の問い合わせはゼロ。また、仮申し込みした人たちには週に1回、公式LINEグループで進捗状況などの情報を発信しているのですが、そこに返信してくる人がとても多く、双方向のやりとりになっています。皆さんの“参加している感”、ポジティブさは私たちが関わる他の事業ではなかなか見られないほど。非常に期待されていることがわかります」

「こういうのを求めていた」

ある意味、こうした物件を待っていたという人たちが集まっているのである。実際、現地を訪れた瞬間に「こういうのを求めていた」と言う人も少なくなかったという。では、どこがそこまで魅力なのか。

いくつか理由がある。1つはコロナ禍を経て暮らし方、働き方が多様化し、副業、複業や週末起業したい人、小さく独立したい人、在宅で働く人、好きなことに時間を割きたい人などが増えているのに対し、住宅はそれに追いついていないことがある。

例えば、アトリエや工房などとして使える空間は世の中にはそれほど多くはなく、しかも好きにDIYでき、好きなように使えるとなるとほとんどないと言ってもいいほど。加えて音を出してもいい物件はレア中のレアだ。ところが、月見台ではそれらがすべて叶う。  

店舗も同様だ。高い保証金を出さなくても、ここなら住宅なので礼金、敷金1カ月ずつからで自分らしい店を始められる。

住戸は広さ30㎡弱から37㎡の2DKで店舗などとして使えるのはそのうちの2分の1の面積まで。家賃は6万~7万5000円(税別)、管理費は5000円(税別)でけっして広くはないが、副業、複業などを試みるには手頃なサイズ。住みながら始められるのでうまくいかなくても店舗を別に借りることに比べるとハードルははるかに低い。

建物は木造、ブロック造の2種類があり、いずれも2戸で1棟となっている(写真:エンジョイワークス提供)
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