東京で「お金のない若者」が排除され起きている事 ディズニーも高嶺の花、カフェすら混んで座れない

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個人的に面白いと感じたのは、「そもそもカフェで休もうという思考が変。街で休める場所を作るべき」というコメントだ。

言われてみれば、なぜ私たちは「一休み」というと「カフェ」を思い浮かべるのだろう。それぐらい、「街中で休む」という選択肢が私たちの中にないのだ。

SHIBUYA TSUTAYA
SHIBUYA TSUTAYAにあるスターバックスも激混みだ。それに外国人が多い(筆者撮影)

カフェだって入るのにある程度のお金はかかるわけだし、「無料で休む」となると、その選択肢はほとんどない。

渋谷の若者は「MIYASHITA PARK」へ

こうしたあおりを、もっとも受けるのは若年層だろう。

これまで、渋谷は「若者の街」と呼ばれてきた。現在では再開発でビジネスパーソンやインバウンド向けの街になりつつあるが、それでも週末になれば若い人の姿を多く見かける。筆者は20代半ばだが、筆者自身や友人も「とりあえず渋谷」という人はまだまだ多い。

そんな彼らが買い物などをしてちょっと疲れた……どこかで休もう、でも、カフェはどこも混んでいて座れない、といったときどこで休むのか。その答えの一つがMIYASHITA PARKである。

MIYASHITA PARK
渋谷駅から徒歩数分の「MIYASHITA PARK」。2020年にリニューアルオープンした結果、若者たちが休憩したり、ダラダラする場所になっている(筆者撮影)

テレビ朝日のニュース番組「グッド!モーニング」で10月24日に放映された「渋谷に『ジベタリアン』再び 大規模開発で居場所なくなる 若者の街がビジネスの街へ」では、渋谷の若者たちが、MIYASHITA PARKに集まる姿が特集されている。

筆者はこの企画でインタビューを受けており、以前からMIYASHITA PARKに多くの若い人が集っていることに注目しつつ、フィールドワークを重ねてきた。

MIYASHITA PARKは「公園」の名の通り、無料で出入りができ、基本的にずっとそこにいることができる(ただ、23時までという制限はある)。ここに集う人々は、屋上公園に設置された芝生で寝っ転がって話したり、夜になるとそこかしこでTikTokの動画を撮っている。しかも興味深いことに、制服を着た高校生と思しき集団も多い。若者の中でも特に若い、10代から20代前半ぐらいの人々が多く集っているのだ。

芝生に寝っ転がる若者
「MIYASHITA PARK」では、芝生に若者が寝っ転がる姿が確認できる。どこか外国のような光景だが、お金を使わずに休めるという理由で足を運んでいる人も少なくない(筆者撮影)
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