セブン「上げ底疑惑」で社長発言がマズすぎた理由 言い方や、他企業との比較も悪手でしかなかった
あわせて、祖業であるスーパーマーケット「イトーヨーカ堂」をふくめたコンビニ以外の事業は、中間持株会社「ヨーク・ホールディングス(HD)」へ分離するという。
ヨークHDをめぐっては売却検討の報道も出ており、一大流通企業の転換点となりそうだ。
そんな中、セブン&アイHDの専務で、セブン-イレブン・ジャパン社長である永松文彦氏の発言が、話題になっている。
10月25日公開の「文春オンライン」記事では、セブンの弁当が「上げ底」になっているといったインターネット上の風評に、永松氏は「なってませんでしょう?(笑)」「アコギなことはできないんですよ」「事実をもって投稿してほしい」と真っ向から否定。電子レンジで加熱するため、弁当容器には多少の傾斜が必要と主張していた。
これらのコメントが報じられたことで、Xでは「上げ底弁当」がトレンド入りした。ユーザーからは「なぜそんなに強気なのか」「現場を知らないのでは」など、手厳しい言葉が続出している。
セブンをめぐる「上げ底疑惑」は、降ってわいた話題ではない。X(当時のツイッター)の過去投稿を検索すると、すでに2010年ごろには言及されていた。弁当容器の形状に限らず、パッケージ容器に「具材が透けてみえているような模様」を施し、内容量を多く見せたがったのではないかとの指摘もある。
悪評は、放置期間が長いほど、払拭するのが難しくなる
こうした「疑惑」については、たびたびネットニュースでも扱われてきた。たとえば「弁護士ドットコムニュース」では、2020年に「セブンのサンドイッチ、『中身スカスカ』で騒動に…『上げ底惣菜』に法的問題は?」、2021年に「セブン『新作いちご飲料』のラベルが物議『果肉と思ったら絵』 法的問題は?」といった記事を出し、弁護士による見解をまじえて伝えている。
一方で、拡散されている画像には、「意図的な角度から撮影されたものだ」「セブン以外のコンビニ各社の画像を使っている」との指摘もある。また、そもそも「上げ底」と感じるか否かは、個人の主観によって左右されることから、考えすぎなのではとの見方もある。
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