連続強盗「家族が生き残る家」の特徴と"10の武器" 防犯対策をしても強盗犯が突破してきたら…

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その他にも、大きく重みのあるバッグやカバンは肩かけや取っ手部分を持って相手を叩くことに使える。これは、外出先で通り魔的犯行に出くわした場合にも使えるので、是非参考にしてほしい。

ベルトは鞭のようにして使えるだけでなく、相手を絡めとったり、取り押さえた際に結束バンドのような役割として使用することもできるだろう。

部屋に主だったものがないという場合は、その辺にある本や雑誌を投げつけたり、丸めて棍棒にしたりするだけでも、意外と強い打撃を与えることができるので覚えておいてほしい。

また、寝室で襲われた場合、毛布や衣類を犯人に投げつけるだけでも、相手の視界や動きを奪うことになるので有効だ。布団でもいいのだが、冬用の布団などは重量があるため、高齢者には難しいかもしれない。

消火器の場合は、犯人の体に粉が大量につくことで追跡のためのカラーボールの役割にもなるだろう。また、それ自体にも重量があるので、打撃用の道具として使用することもできる。

よく護身用に使う催涙スプレーは、襲いかかってきた相手に噴射するなら有効だが、自分や周りの家族にも被害が及んだり、距離がある場合にはあまり効果がなかったりするので、こちらも取り扱いには注意したい。

武器は相手を攻撃することを目的としない

家の中にあるものでも、意外と武器に代用できるものがたくさんあることがわかる。いま一度、家の中を見渡して、使えるものがあるか確認しておこう。

ただし、何度も書いたように、犯人の目に留まりやすい場所やあからさまな場所には置かず、家族がいる場合は、身内のみで場所や使い方を共有しておいたほうがいい。

そしてこれが一番大切なのだが、武器を使う際は相手を攻撃することを目的とせず、家族や自分の安全を確保するために一時的に時間を稼ぐためのものだと認識すること。

特に高齢者の場合、強盗犯に襲われたら、武器で撃退することよりも逃げることを優先に考え、万が一、捕らえられてしまったら、命を守るためにも、金のある場所やキャッシュカードの暗証番号などは伝えるべきだ。

どの年代であっても、可能ならば逃げることが、最も「生き残る可能性が高まる」方法だからである。

松丸 俊彦 セキュリティコンサルタント

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まつまる としひこ / Toshihiko Matsumaru

警視庁に23年在籍。2002年日韓共催W杯サッカー大会においてロンドン警視庁の特別捜査官と共にフーリガン対策に従事。在南アフリカ日本大使館に領事として3年間勤務。南アフリカ全9州の警察本部長と個別に面会して日本大使館と現地警察との連絡体制を確立し、2010年南アフリカW杯サッカー大会における邦人援護計画を作成。警視庁復帰後、主に防諜対策(カウンターインテリジェンス)及び在京大使館のセキュリティアドバイザーを担当。全155大使館を延べ1,200回以上訪問し、大使館及び大使公邸に対するセキュリティアセスメント(警備診断)、特命全権大使を始めとする外交官に対するセキュリティブリーフィングを実施した。

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