忙しい時つい見失いがちなビジネスの鉄則とは 起業家として大成功したミュージシャンの教え

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だが、そもそも、誰かの役に立つからこそ、大きくなっていけるのだ。お金がなかったとしても、誰かの役に立つためにできることはいくらでもある。

最初の一歩は、お金なしでも踏み出せる

それを形にした結果、お金が入ってくることもある。つまり、順序が違うということだ。

誰かの役に立つために、何かを待つ必要はない。今すぐに始められることは必ずある。それは、壮大なビジョンの1%しかないかもしれない。そのビジョンの、シンプルなプロトタイプでしかないかもしれない。
それでも、ゲームには参加できる。スタートを切れるので、ライバルたちの一歩先を行ける。他の人がスタートラインに立ち尽くしたまま、ゴールラインが魔法のように目の前に現れるのを待っているあいだに、走り始められるのだ。
(31ページより)

小さなことから始めると、目の前の問題を解決することに100%の労力を費やすことができる。

いうまでもなくそれは、将来的にビジネスを成長させるための頑丈な土台になる。

しかも組織のしがらみのようなものに振り回されず、重要なことに集中することができる。

計画も即座に変更できるし、現実の顧客がなにを必要としているかもわかる。したがって、そのニーズに合わせて柔軟に計画を変えていけばいいのだ。

シヴァーズの場合、すでに自分のCDを売るためのウェブサイトをつくっていたため、「cdbaby.com」の最初のヴァージョンをつくるのに数日しかかからなかったそうだ。

なにしろ当初の目的がひとつだけとシンプルで、サイトの仕組みも単純だったという。CDベイビーを立ち上げるのにかかったお金はわずか500ドルで、最初の月の売り上げは300ドル。

しかし2カ月目は700ドルを稼ぎ、以後も月を追うごとに売り上げは増えていった。やがて、それが巨大な富へと成長していった。

お金はなくても、アイデアを実現するための一歩は踏み出せる。MBAも、大口顧客も、業界の大物の後ろ盾も、思いがけない幸運も――そして、やらないためのどんな言い訳も――不要だ。
(34ページより)
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