「巨大サバが釣れまくる」ノルウェーと日本の差 沖合で小さなサバまで一網打尽にする日本

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ノルウェーの岸壁で釣ったサバ(写真:筆者提供)

上の写真は、釣ったばかりの鮮度の良いノルウェーサバです。肌がきれいに光っています。ノルウェーで水揚げされるサバは、ほぼ全量鮮度が良いです。漁獲されたサバは0からマイナス1度くらいに冷却された、海水が循環するタンクに保存されてから水揚げされます。水揚げ時の魚体の温度も同様でよく冷えています。

ノルウェーサバがブランド化できた事情

日本でノルウェーサバがブランド化しているのは、脂がのっていることはもちろんですが、鮮度が良いことも大きな理由です。以前は同じ欧州で水揚げされるサバでも、ノルウェーの魚の扱いは一段上でした。

筆者はアイルランド、イギリス、デンマークをはじめ、同じ大西洋サバが水揚げされるEU各国のサバも現場でたくさん見てきました。今では遜色がないほど各国も鮮度が向上しつつあります。

しかしながら、2000年以前は魚が十分に冷えていなかったり、水揚げ後の管理も温度管理が甘かったりで、ノルウェー産以外は日本向けの基準に適さないというか、輸入した場合は品質に対してクレームがつくロットが少なくありませんでした。

大西洋のサバ漁では、EU各国とも漁業者や漁船ごとに厳格に漁獲枠が設定されて、資源管理が効力を発揮してきました。また各国の漁船や生産設備はノルウェー並みに進化しています。その結果、大西洋で漁獲されるサバは全体的に品質が向上しているのです。

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