がんばれ日本のU-NEXT「ハリポタが救いの手」 ライト層にとって最強「アマプラ」は対極な戦略

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そこで、もともと関係性があったU-NEXTと話し合いを進め、すでに展開するNetflixやDisney+とは別の道を選択することに。U-NEXTのサービスの中で「Max」の作品を見放題で提供するかたちにしたのです。U-NEXTとワーナーは2021年の時点でドラマ『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』などのいわゆる「HBO」ブランドの作品を独占配信する契約を結んでいたことも大きそうです。

今回の契約によって、U-NEXTで視聴できる「Max」の作品数は2500以上に増えています。売りの1つが映画『ハリー・ポッター』シリーズ全8作の見放題配信です。とはいえ、Netflixなどでも『ハリー・ポッター』シリーズは揃っていますから、“ハリポタ頼り”でもありません。海外もの好きには馴染みの「DC」や「ワーナー・ブラザース」「カートゥーン ネットワーク」「ディスカバリーチャンネル」といったアメリカ発ブランド作品も取り揃えています。

「HBO」ブランドの作品も引き続き扱い、最新作ドラマ「THE PENGUIN-ザ・ペンギン-」も並んでいます。「バットマン」のスピンオフ作品という扱いですが、マントの戦士は誰一人登場しません。特殊メイクとファットスーツで別人のような主演のコリン・ファレルが人間味のある悪役「ペンギン」を演じ、見応え抜群なギャングドラマを展開しています。

THE PENGUIN-ザ・ペンギン-
U-NEXTに「バットマン」のスピンオフドラマ「THE PENGUIN-ザ・ペンギン-」も加わった。ファットスーツに身を包むコリン・ファレルが人間味のある悪役「ペンギン」を演じる(画像:U-NEXT)

ハリウッド作品を充実させる日本産サービス

強力なハリウッド作品がU-NEXTのラインナップに増えたことは確かです。やはりハリポタ効果もあってか、追加された9月25日前後にSNS上で話題にもなっていました。海外でもU-NEXTのこの動きは業界内で大きく取り上げられています。

9月24日から26日にインドネシア・バリ島で開催されたアジアのメディア企業トップクラスが集結するビジネスサミット「APOS」でも話題に上りにました。U-NEXTの本多利彦取締役COOが登壇したセッションで「アジアでは日本が先駆けてローンチされた『Max』をU-NEXTで順調なスタートを切ることができました」と報告し、会場の関心を寄せる場面も。「新しいコンテンツを求めるユーザーにとってアメリカのコンテンツは非常に重要」といった発言からは期待の気持ちが込められています。

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