ネトフリに迫るU-NEXT、快進撃導いた「堅実経営」 安定拡大路線の裏に波瀾万丈な過去の教訓
U-NEXTの会員数拡大が牽引し、勢いに乗るU-NEXT HOLDINGS。躍進を下支えする”バランス経営”の極意を探った。
10月30日(水) 絶好調U-NEXT、宇野康秀氏が振り返る2つの勝因
「自戒の念も込めて、今の体制を継続する決意を持ってやっている」
動画配信サービス「U-NEXT」などを展開するU-NEXT HOLDINGSの宇野康秀社長CEOは、そう静かに語った。
U-NEXT HDが急成長している。10月10日に発表した2024年8月期決算は、売上高3267億円(前期比18.2%増)、営業利益291億円(同35%増)と大幅増収増益で、8期連続で過去最高の営業利益を更新した。
売り上げの伸びを牽引したのがU-NEXTだ。8月末時点の会員数は445万人と、1年前から50万人拡大した。
定額制動画配信サービス市場はコロナ禍の巣ごもり需要で急拡大したものの、足元では成長率が鈍化している。その中で国内シェア2番手のU-NEXTは唯一、安定的に会員数を伸ばし続けている。
コロナ特需の後も、新規会員をつかみ続けている秘訣はどこにあるのか。
オリジナル強化路線とは一線を画す
『地面師たち』が大ヒットしたNetflix(ネットフリックス)など、オリジナル作品を自ら制作して独占配信することでユーザーを獲得してきた外資系プラットフォームと対照的に、U-NEXTはコンテンツのラインナップで勝負する「百貨店戦略」を掲げ、ヒット作だけでなくニッチな旧作なども含めて作品数を拡大してきた。
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