住生活グループ会長 潮田洋一郎--イタリアの建材大手を600億円で買収、世界企業の経営構造を取り込む
コストの格差はどこにあるかといえば、当社は垂直統合をしすぎている。アルミニウムの合金づくりから、圧延、表面処理、すべてのことを全部一貫して持っている。そのようなやり方だと、世界の超高層ビルの外壁材には、あまりにも固定費が高くなりすぎる。
住宅サッシなどの大量生産型の事業であれば一貫生産のメリットがあるが、ビル外壁材などのように1点ごとに仕様の異なる受注生産の場合、垂直統合は必ずしも強みにならない。仕事全体のプロセスでどこが一番付加価値を生むか、ということだが、合金づくり、アルミ圧延、表面処理などの付加価値は高くなく、内作しても外から買ってもあまり変わりがない。
コスト、という点だけでいえば、中国のライバルと同じになってしまうが、むしろ、付加価値の源泉はエンジニアリングの部分であり、プロジェクトを管理するノウハウであり、その点でペルマに学ぶべきところは多い。今回の経営統合によって、国内においても当社の競争のポジションが変わるだろう。
(聞き手:勝木奈美子 撮影:梅谷秀司 =東洋経済オンライン)
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