2023年11月下旬、人質解放交渉によって解放されたイスラエル人の証言によると、解放の直前にシンワルが姿を見せ、流暢なヘブライ語で挨拶したという。
シンワルは1988年にイスラエル兵殺害などの罪で終身刑を言い渡され収監されていたが、2011年に人質・囚人交換で釈放され、ハマス幹部として活動を再開した。シンワルは23年におよぶ獄中生活でヘブライ語を修得している。
イランはイスラエルに対する報復攻撃を宣言していたが、目立った動きもなく時が過ぎていった。
8月25日、ヒズボラによる大規模攻撃の兆候を察知したイスラエルは、ヒズボラの拠点を先制攻撃。準備を整えていた数千に及ぶミサイル発射ポイントをIDFが破壊した。
ヒズボラによるイスラエル攻撃
ヒズボラは2023年10月8日から、イスラエルに対して計9000発を超えるミサイル攻撃を続けており、6万人超のイスラエル北部住民は今も避難を余儀なくされている。イスラエルは、北部の安全を取り戻すための攻撃と声明を出した。
9月17日、ヒズボラメンバーの所持するポケットベルが一斉に爆発。少なくとも34人が死亡、約4000人が負傷した。翌日には同じくヒズボラメンバーの所持するトランシーバーが爆発し、少なくとも25人が死亡、600人以上が負傷した。
ヒズボラやレバノン政府などはイスラエルのテロとして非難したが、イスラエルは公式にコメントしていない。
9月27日、IDFはベイルート南部のダヒヤ地区にあるヒズボラの中央本部を空爆。これにより、ヒズボラの最高指導者ハッサン・ナスララが死亡した。
9月30日、IDFはレバノン南部で地上作戦を開始。イスラエル国境沿いの村々に点在するヒズボラの拠点を叩くのが目的である。そして翌10月1日、イランはイスラエルへの直接攻撃に出た。
イランの攻撃に対してイスラエルのネタニヤフ首相は、「イランは大きな過ちを犯した。代償を払うことになる」と報復を宣言している。イスラエルは必ずイランを攻撃すると見られるが、当然のことながら規模や時期は不明である。
イランの核施設をターゲットにするとの意見もあるが、恐らくそれはないだろう。全面戦争に発展する可能性が一気に高まるからである。
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