●企業誘致で苦戦するキャリアセンター
では、キャリアセンターはどのようにして、学内合同セミナーに企業を誘致しているのだろうか。企業を誘致する主な方法を問うたところ、「これまでの参加実績企業に告知」、「自校の就職実績のある企業を中心に告知」、「地元企業や中堅・中小企業等を開拓して依頼」、「集まっている求人票の企業に告知」、「参加実績がない知名度の高い大手企業に依頼」、「就職情報会社等外部業者に依頼して集める」の6項目選択式で回答を得た。
大学主催の合同セミナーへの敷居は高く、なかなか参加が認められないと聞くことが多い。この回答を見ても、そのとおりだろうと思われる結果になっている。最も多いのは「参加実績企業」で約8割。次いで「就職実績企業」が6割。この2つが圧倒的だ。
「地元企業の開拓」は34%だが、たぶん地方立地の大学に限れば、もっと高い数字になるものと思われる。続いて「求人票提出企業」の24%。
さて、これらの数字をどう見るかである。おそらく、これまでは「参加実績企業」への告知だけで、セミナー参画企業枠はほぼ埋まっていたのではないだろうか。それが、「就職実績企業」「地元企業」「求人票提出企業」へと対象企業を広げていかないことには、学内合同セミナー参画企業数を確保できなくなってきているというのが実態ではないだろうか。
企業側から見れば、今年はこれまで実績がなくて参加できなかった大学の学内セミナー参加への道が開けてきたということである。関心のある大学には、ぜひ問い合わせをしてみることをお勧めしたい。
次回は、キャリアセンターが学生に対して行っている支援の内容を紹介する。キャリアセンターは、就活を始める3年生、まだ頑張っている4年生、就職留年者、あるいは未内定の卒業生という幾層もの「就活生」を支援している。そんな悩めるキャリアセンターの奮闘ぶりと問題意識を伝えたい。
(本社:東京千代田区、代表取締役:寺澤康介)
人事のプロを支援するポータルサイト「HRプロ」を運営。新卒/中途採用、教育・研修、労務、人事戦略などの業務に役立つニュース、ノウハウ、サービス情報、セミナー情報を提供している。HR担当者向けのセミナーも東京・大阪で開催している。
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