シャープ本社には"お値段以上"の価値がある

大阪に強いニトリ、狙いはモールの開設か

大阪にあるシャープ本社(右)は、創業者が前身を設立した原点でもある。向かいは同じく同社が所有する田辺ビル(撮影:ヒラオカスタジオ)

"お値段以上"のキャッチフレーズで知られる家具チェーン大手のニトリホールディングスが、シャープの本社ビル(大阪市阿倍野区)を、買い取る方向で調整に入った。同じくシャープが保有する本社向かいの田辺ビルは、NTT都市開発が優先交渉権を獲得しており、今後売却に向けた協議に入る。

ニトリの似鳥昭雄社長。最終的な協議はこれからだ(撮影:今井康一)

本社売却の方針を掲げていたシャープは、「まだ優先交渉権を獲得した段階。交渉はこれから」とする。売却額は数十億円に上るもようだ。

1956年完成で約60年もの歴史を抱える本社。そこは創業者の早川徳次氏が1924年、前身の「早川金属工業研究所」を設立したゆかりの場所でもある。交渉がまとまれば、ニトリの商業施設に変わり、その向かいにはマンションが建設されることになりそうだ。

アクセスはよいが、オフィスには不向き

「シャープは現状のオフィス用のまま、売却先を探っていたようだが、場所から考えると、それは難しい。商業施設やマンションになるのであれば、周辺人口も多く、一定の需要が見込める。本来、製造業の本社にふさわしいとは言いにくい場所であり、街としてあるべき姿に戻るともいえる」と、地元・大阪のある不動産コンサルタントは話す。

そもそもシャープ本社が位置する阿倍野区長池町は住宅街で、オフィス街からは完全に離れた地域。それでも地下鉄御堂筋線の西田辺駅に近く、天王寺から5分、難波から10分強とアクセスは抜群だ。

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