民主主義のDNA
2024年の総選挙は、与党インド人民党の獲得議席が240議席と過半数(272議席)を大きく割り込んだ。インド人民党を含む与党連合の国民民主同盟(NDA)としての議席も293となり、大きく議席数を後退させた。野党連合は国民会議派や地域政党が勢力を回復し、234議席を獲得した。
選挙の結果を総括するとすれば、「民主主義のDNAが機能し、インドがヒンドゥー教の国にはならなかった」ということだ。
長年の歴史で培われてきた民主主義というシステムが生きていて、行き過ぎた動きに歯止めをかけるバランサーとして機能した。
インド人民党はモディの時代に負け知らずの戦いを続けてきた。モディが2001年に西部グジャラート州の州首相に就任し、2002年の州議会選挙から3回連続で勝利し、インド人民党は州議会の単独過半数となった。
グジャラートの繁栄をインド全土にと訴えた2014年の総選挙で、インド人民党は党史上最多の282議席を獲得。モディ政権の続投を賭けた2019年の総選挙では、インド人民党だけで303議席を獲得する圧勝となった。
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