ほっかほっか亭「コラボ依頼して賛否」への違和感 日清食品「10分どん兵衛」の成功例に倣えるか
企業のマーケティング活動において、SNSやインフルエンサーの存在は大きくなっているのだが、向き合い方は非常に難しい。
広告を出すのにはお金がかかるが、企業側が発信する情報をコントロールすることができる。SNSにおいても、企業の公式アカウントから自由に情報発信することはできるが、広告的な情報を投稿してもスルーされる可能性が高い。炎上や批判を受ける危険性も常にある。
インフルエンサーについても同様だ。企業側が依頼して、商品やサービスを紹介してもらうというやり方もあるが、宣伝色が強くなると、消費者から受け入れられづらい。
また、2023年10月から、ステルスマーケティング(ステマ)が、新たに景品表示法の不当表示に指定された。企業から依頼を受けた推奨や口コミ行為には、「#PR」を付けるなど、宣伝要素のある投稿であることを明記することが求められるようになっている。
企業としては、インフルエンサーが自発的に推奨してくれるのは嬉しいのだが、それを装った推奨行為は”NG”だ。
「懐かしい」「まだあったのか」
今回話題になっている、料理研究家のリュウジさんは、「味の素」をよく使用することでも知られている。
これに対して「料理人のくせに」といった批判的な意見も多かったが、リュウジさんは、2023年「(味の素が)体に悪いとか言ってる人全員もれなく反ワクチンなのなんでだろう」とXに投稿、反対派がこれにかみついて“炎上”も起きてしまった。
「味の素は体に悪い」というのは医学的な根拠はなく、風評、あるいは俗説と言える。リュウジさんが味の素を使ったレシピを紹介したり、誤解を正したりすることは、味の素側にとって喜ばしいことだと思う。
ただ、これを味の素がリュウジさんにお金を払って同じことをやったとすると、効果は薄かっただろうし、炎上はさらに大きく、味の素側にとって風当たりの強いものになっていただろう。
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