ほっかほっか亭「コラボ依頼して賛否」への違和感 日清食品「10分どん兵衛」の成功例に倣えるか

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ほっかほっか亭のリュウジさん宛ての文章をちゃんと読めば、単純に「インフルエンサーに媚びている」というわけでもなく、しっかり検討したうえでの試みと理解できる。

ただ、「顧客が本当に求めている味は何なのか?」ということは常に意識しておかないと、過去の失敗例と同じ轍(てつ)を踏むことになりかねない。

「リプトンミルクティー」は、復活の際に、お客様相談室に寄せられた声を広告・宣伝に活用して、売り上げを急回復させることに成功している。失敗したら失敗したで、それをチャンスにする可能性も生まれるかもしれない。

話題に相乗りして成功した事例

今回のほっかほっか亭のように、偶発的に巻き起こった話題に相乗りした事例はいくつもある。

有名な事例は、日清食品の「10分どん兵衛」だ。どん兵衛は通常はお湯を入れて5分ほど待って完成なのだが、タレントのマキタスポーツさんがラジオ番組の中で「10分待って食べるとおいしい」ということを紹介して、SNSで話題化したことがきっかけとなっている。

これを受けて、日清食品は、どん兵衛の公式サイトに「日清食品は10分どん兵衛のことを知りませんでした……」というお詫び文を掲載した。

さらに、マキタスポーツさんと日清食品のどん兵衛担当者との“緊急対談”を企画し、サイト上に掲載した。これがさらに話題を呼び、SNS上に実際に試してみた投稿や、どん兵衛のさまざまなレシピを紹介する投稿が相次いだ。

10分どん兵衛
SNSで話題になったことを迅速に取り入れて好評を博した日清食品「どん兵衛」(画像:どん兵衛公式Xより)

2019年の漫才大会「M-1グランプリ」で、無名だったミルクボーイがコーンフレークをネタにして優勝する出来事があった。これに対して、コーンフレークを生産・販売しているケロッグ社がTwitter(現X)で祝福の投稿をして、大きな話題になった。

コーンフレークを“ディスる”ようなネタだったにもかかわらず、祝福の投稿をして話題になったという点では、今回のほっかほっか亭のケースとも似ていると言える。

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