インスタが「子どもの安全対策」なぜ今なのか 全面対策の発表は保身のためという声も
インスタグラムの新しい取り組みである「ティーンアカウント」は、年齢に適したインスタグラム体験へと未成年者を「基本的にデフォルトで」導くよう設計されていると話す。
今回の変更は、ティーンエイジャーのSNS利用にまつわる問題に対処する目的で実施された一連の措置としては最大級のものだ。若者のオンライン体験がもたらす問題には一段と厳しい目が向けられるようになっている。
近年では、インスタグラム、ティックトック、スナップチャットといったアプリによって、いじめ、小児性愛者、性的脅迫のほか、自傷行為や摂食障害を助長するコンテンツに子どもやティーンエイジャーが日常的にさらされるようになっているという警告が保護者や子ども関連団体から上がっている。
狭まる当局の包囲網
6月には、アメリカ保健福祉省の医務総監ビベック・マーシーが、メンタルヘルスへの潜在的なリスクを知らせるためソーシャルメディアにタバコのような警告表示を行うよう求めた。
7月には上院で、ソーシャルメディアで子どもやティーンエイジャーの安全、プライバシー対策を義務付ける「子どもオンライン安全法」と呼ばれる超党派法案が可決されている。ソーシャルメディア規制が可決された州もある。
メタのCEOマーク・ザッカーバーグは、ソーシャルメディアが若者に与えるリスクについて厳しい批判にさらされている。数十の州の司法長官が、リスクがあることを知りながら危険を小さく見せかけて子どもをアプリに引き込んでいるとして、ザッカーバーグのメタ(フェイスブックとワッツアップも所有)に訴訟を起こしている。
1月に行われたオンラインにおける子どもの安全に関する議会の公聴会でザッカーバーグは、ソーシャルメディアが原因で自殺した子どもたちの家族に謝罪するよう迫られた。