インスタが「子どもの安全対策」なぜ今なのか 全面対策の発表は保身のためという声も

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インスタグラムは、規定年齢に達していないアカウントは見つけ次第削除し、ティーンエイジャーが新しいデフォルト設定を回避するために成人の生年月日を使って新規アカウントを作成しようとした場合には年齢確認を義務付けると述べている。また同社は、大人を装ってアカウントを開設しているティーンエイジャーを積極的に見つけ出すテクノロジーの開発にも取り組んでいる。

インスタグラムの措置は「今さら」

今回のインスタグラムの発表は、「子どもオンライン安全法」の議会審議が進む中で行われた。そのため、オンラインで若者を守る連邦政府の新たな介入をかわすのが目的のようだ、といった指摘が複数の子ども関連団体から上がっている。

「これらは若者のオンライン上での安全を確保するためにインスタグラムが何年も前に導入すべきだった機能で、今さらという感じだ」。子どもの権利擁護のためにメディアやテクノロジーの評価を行っているコモン・センス・メディアの最高責任者ジム・ステイアーは、「彼らが今になって行動しているのは、議員や擁護団体からの圧力、そして世論の高まりにさらされたからにすぎない」と話す。

メタは、インスタグラム上でティーンエイジャーがフォロー済みでない相手にダイレクトメッセージを送ることを引き続き制限していくと述べた。同社はまた、ティーンエイジャーが利用するインスタグラムのメインのフィードではフォローしていない人物が投稿するコンテンツの表示を減らし、つながっていない他人のアカウントにタグ付けされないようにしていく、とも述べている。

インスタグラムによれば、ティーンエイジャーのアカウントを見守る親は、新たなオプションによって子どものアプリ利用状況をより詳しく把握できるようになる。

そこには、子どもが見ることの増えている投稿のトピックや、最近メッセージを送った相手のアカウントを確認できる機能が含まれる。ただし、利用者のプライバシー保護のため、子どものメッセージの中身を親が閲覧することはできない。

親は入手した情報を使って子どもと重要な話し合いの場を持つようになるかもしれないが、その一方で、政治観や性自認が親の期待に反するなど難しい立場にあるティーンエイジャーにとっては、この機能によって親との緊張が高まる恐れもあると専門家は指摘する。

(執筆:Mike Isaac記者、Natasha Singer記者)
(C)2024 The New York Times

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