実際、今回の横浜キャンピングカーショーでも、そうした年代のユーザーがキャラバン マイルームに高い関心を示していたことが見て取れた。
また、ショーに参加した地元神奈川県内の日産ディーラー関係者は、「とても売りやすい商材だ」と話す。
これまでキャンピングカーに対して、情報収集や購入、メンテナンスに対する不安から手が出せなかったユーザーにとって、日産純正でフルパッケージ化されているからだ。
冒頭でも記したように、日産のほかにキャンピングカーを用意している日本の自動車メーカーはない。トヨタなどの新車販売店が、独自にキャンプにも活用できる仕様を手掛けているのみだ。
ただし、日産は「キャラバン マイルーム=キャンピングカー」とは明言していない。コロナ禍を経て、日本市場でもクルマを活用したライフスタイルの多様化が進む中で、キャラバンという「舞台」を活用した「新しい提案」という位置付けなのである。
2倍近い新車価格とリセール
筆者自身も、ハイエースをベースとした、いわゆるライトキャンパーを日常的に利用しており、近年のキャンピングカー市場周辺の動きを肌感覚で捉えてきた。今回の横浜に限らず、キャンピングカー関連展示会も全国各地で定常的に取材している。
そうした中で、キャラバン マイルームの課題について私見を述べたい。課題は、大きく2つある。ひとつは、リセールバリュー(再販価値)だ。
新車価格は、折りたたみベッド仕様のガソリン2WDで、551万6500円。跳ね上げベッドのディーゼル4WDで685万5200円となる。
比較として紹介すると、通常モデルのキャラバンでは、ロングボディ・標準幅・標準ルーフ5人乗りガソリン2WDで、335万1700円となり、マイルームとの価格差は大きい。
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