大型台風の日本横断、能登半島地震、南海トラフ地震臨時情報、今も完全収束しない新型コロナウイルスの猛威――。
さまざまな災害に直面する日本では今、防災に対する関心が高まっている。そんな中、「クルマ×防災」という観点で注目されているのが、キャンピングカーの活用だ。
キャンピングカーに関する業界団体、日本RV協会では被災地支援、防災訓練への参加、そしてキャンピングカーショーやキャンピングカーフェアの開催などを通じて、防災に対する啓蒙活動を進めている。
また、「くるまの防災ハンドブック」も作成。被災時の車中泊避難の注意点、エコノミー症候群の予防、そして防災のために車載する各種用品などについて紹介している。
実際、災害時にキャンピングカーを利用した経験のある人たちからは、「ペットと離れ離れにならなくてよかった」「余震が怖くて自宅で寝ていられなかった」「もう若くないので何かあったらと思い、“備える”は大切だった」など、キャンピングカーの有効性についての声が上がっている。
筆者はトヨタモビリティ神奈川の「ハイエース キャンパー アルトピアーノ」を日常的に使用しているが、組み込み式の車載バッテリーの他に、大型のポータブルバッテリーを2つ、ポータブルソーラーパネル(100W)を3つ常備して自宅用と使い分け、もしもの場合に備えているところだ。
実証検証「JAFユーザーテスト」の有用性
こうした、クルマを使った「被災時の過ごし方」とは別の観点でも、企業や団体、また自動車関連メディアなどから、さまざまな「クルマ×防災」の情報が発信されている。
そのひとつが、台風接近を知らせるニュースなどでよく目にする、一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)による情報だ。中でも注目されるのが、実証検証「JAFユーザーテスト」である。
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