
土石流に襲われ、激しい交通事故に遭遇し、上空からヘリコプターが救助にあたり、地上ではパワーショベルや各種機器を隊員たちが懸命に操り……。
災害時、クルマから人を救出することは極めて難しい。そんな事実を目の当たりにした。
県警・消防局が災害時連携協定を結んだ日に
去る2月14日、警察と消防合同による大規模な災害警備訓練が実施された。場所は、茨城県にある一般財団法人 日本自動車研究所(略称JARI)の城里テストセンター。リアルな災害を想定した訓練で、救助活動の難しさを実感する貴重な機会となった。
参加したのは茨城県警察の警備課(警備課災害係・航空隊)、機動隊、笠間警察署、茨城県情報通信部機動通信課、埼玉県警察警備課航空隊、そして水戸市消防局を含めた総勢70人。
目的は、激甚化する自然災害の傾向や過去の教訓などを踏まえ、敏速かつ的確な災害警備活動を行うため、警察災害派遣隊や関係機関・各部隊の練度の向上と、部隊相互の連携強化を図ることだ。

2024年1月の能登半島地震、夏場を中心に起こる全国各地での豪雨被害、今年1月に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故など、クルマに乗った人が巻き込まれる災害が頻発しており、こうした合同訓練の重要性が高まっている。
そこで、JARIでは茨城県警察、水戸市消防局と災害時連携協定を結んだこの日、災害警備訓練を実施したのだ。
JARIは、1961年設立の財団法人 自動車高速試験場を前身とした団体で、1969年に自動車技術の基礎的な調査・研究・開発および試験・評価を行う総合研究機関として発足。
茨城県つくば市に、環境・安全・新モビリティなどに対応する、つくば研究所がある。今回、合同訓練が行われた城里テストセンターは、2005年に設立された比較的新しい施設だ。
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