17世紀のオランダ黄金時代に描かれた風景画を見ると、「曇り空」が目を引きます。
たとえば、ヨハネス・フェルメールの『デルフトの眺望』やヤーコプ・ファン・ロイスダールの『ウェイク・ベイ・ドゥールステーデの風車』は、青い空を遮る暗い雲が印象的です。
地球の気候は複雑で寒冷化の原因は解明されていませんが、おもしろい仮説があります。
銀河には、宇宙放射線の一種である「銀河宇宙線」という高いエネルギーをもった粒子が飛び交っていて、ふだんは太陽から地球に吹きつける磁場がバリアの役割を果たしています。
太陽の黒点が少なく、磁場のバリアが弱まると、銀河宇宙線が地球の大気にたくさん飛び込んできます。銀河宇宙線は雲の形成を促し、大量につくられた雲は地球に降り注ぐ太陽光を宇宙に反射させます。このプロセスが続いて寒冷化が進んでしまったのではないか、という説です。
「ストラディバリウス」や「フェルメール」が銀河や太陽とつながっているのかも……。そんなふうに宇宙に思いを馳せながら、音楽や絵画を鑑賞してみるのもおもしろいですよ。
無数の星々が“川”のように並ぶ「銀河」
そもそも銀河とは、一体どのようなものなのでしょうか。
銀河は、「たくさんの星が集まったもの」のことをいいます。ざっと100億から1000億個の星がありますが、「何個以上集まったら銀河」という明確な決まりはありません。
七夕で有名な「天の川」の正体も銀河です。地球を含む太陽系が所属している銀河は、他の銀河と区別して「天の川銀河」や「銀河系」といいます。
もともとは太古の人々が「夏の夜空にかかる白いもやもや」を川に見立てて、「天の川」や「銀河」と名づけていました。
天の川が「無数の星の集まり」であることを発見したのは、あの有名なガリレオ・ガリレイです。17世紀初め、ガリレオは望遠鏡を自作し、世界で初めて夜空に向けました。
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