堀江貴文「だから団塊ジュニアは出世ができない」 未来予測は不可能だが、たった1つわかること
例えば「パンデミック(世界的大流行)」。その日、日本中の人間が全員感染症にかかったとしたら、その前日は半分の人しかかかっていません。その前の日は4分の1です。こうした倍々で進んでいくものが、感染症や金融の世界にはあるんです。
「マルコフチェーン」とは何か
――だから、景気予測も数式で表せるということなんですね。それが「マルコフチェーン」という考え方とのことですが、これはなんでしょうか?
西成:マルコフチェーンも微分と同じ概念だと思ってください。例えば、昨年と今と、その前の年も含めて2年間景気が上がったのが続いたから、3年目はどうなるかというのがこれまでのデータからわかりますよね。
ある期間の中で過去のデータを見て、将来どうなるかを予測するのがマルコフチェーンという考え方です。微分のもうちょっと大雑把なものです。ただ、実際にはいろいろな要素(政治状況や気候など)があるので、それを入れないとダメです。でも〝ベースとなるデータは過去をあまり引きずらない〞と仮定します。
堀江:過去を引きずらない、というのが、僕にはピンとこないですけどね。
西成: もちろん少し前の過去は引きずるけど、それ以上前は引きずらない。あまり過去を考えず、今の状態だけから未来のことを考えよう、というのがマルコフチェーンの考え方なんです。その意味でこの式はいちばんシンプルな式です。
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