再結成「オアシス」チケット価格暴騰問題の真犯人 需要で変動「ダイナミック・プライシング」とは

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しかし、業界誌『ポールスター』によれば、スプリングスティーンの世界ツアーの昨年の売り上げを集計したところ、チケット1枚あたりの平均支払額はわずか110ドルだった。

これは昨年のトップ100ツアーの平均価格131ドルを大きく下回り、同じくダイナミック・プライシングを採用したドレイク(260ドル)やビヨンセ(209ドル)に比べればお買い得だった。

世界でも導入され始めている

ダイナミック・プライシングが今後なくなることはないだろう。

チケットマスターを運営するエンタメ大手のライブネーションのマイケル・ラピーノCEOは、2月の投資家向け決算説明会で、ダイナミック・プライシングを世界中に拡大中だと語っている。

「アメリカ以外では、まだ最初の段階だ」とラピーノCEOは言及。「まさに世界中で展開し始めているところだが、これが大きな成長機会であることは明らかだ」。

前出のミラーは、オアシスのチケット問題を、スウィフト、スプリングスティーン、ビヨンセといった最もホットなコンサートへのファンのアクセスをめぐるここ数年の一連の論争の最新のものだと説明した。しかし、ファンが取り残されただけでなく、騙されたと感じることがあまりにも多い。

「これは、音楽の興行ビジネスに関わるすべての人々にとって、現実の確認なのかもしれない」とミラーは語った。

(執筆:Ben Sisario記者)

(C)2024 The New York Times

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