三菱商事のチリ巨額投資が思わぬ波紋、銅資源権益をめぐって法廷闘争へ
もちろん、裁判に持ち込まれたとしても、実際に三菱商事による株式取得を無効とする司法判断が下されるとは限らない。ただし、コデルコは政府が株式の100%を保有するチリ最大の国営会社。チリは銅が輸出総額の5割前後を占め、国家にとってコデルコは極めて重要な企業である。そのコデルコと全面的に争うことは、政治家や国民の反感を買うことにもなりかねない。
はたして、三菱商事による巨額投資は、こうした展開をも想定したうえでの決断だったのか。それとも、読みが甘かったのか。
日本の真裏に位置するチリで起きた今回の資源権益紛争。どんな形で決着を迎えるのかはまだ見えないが、三菱商事はのどに骨が刺さった状態で12年を迎えることになりそうだ。
(渡辺 清治 =東洋経済オンライン)
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