市場調査会社のIDCのデータによれば、中国市場における2024年1~3月期のスマホ販売台数(出荷ベース)は約6926万台と、前年同期比6.5%増加した。そんな中、ファーウェイは1~3月期の販売台数を前年同期の2.1倍に急増させ、市場シェアを8.6%から17.0%に拡大した。
「ファーウェイのスマホの売れ筋は、MateシリーズやPuraシリーズなどのハイエンド機種だ。その復活の影響を最も大きく受けているのは、同じくハイエンド機種が主力のアップルだろう」
IDC中国のリサーチ・マネジャーを務める郭天翔氏は、財新記者の取材に対してそうコメントした。
自動車関連事業も黒字化達成
スマホだけではない。アメリカ政府の制裁強化後に新規参入した自動車関連事業の収益化も、ファーウェイの業績回復に貢献している。
立ち上げ当初は苦戦もしたが、中堅自動車メーカーの賽力斯集団(セレス)と共同で立ち上げた「問界(AITO)」ブランドのEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド)の人気に2023年後半から火がついた。
メーカー希望価格が47万~57万元(約952万~1155万円)の高級SUV「問界M9」は、2024年7月の月間販売台数が1万8000台に達し、中国市場の50万元(約1013万円)以上のカテゴリーで販売ランキング首位に立った。
2024年8月には、賽力斯集団が開示した資料から自動車関連事業の直近の業績が明らかになった。それによれば、ファーウェイの「スマートカー・ソリューション・ビジネスユニット」は2024年上半期に売上高104億4000万元(約2116億円)、純利益22億3000万元(約452億円)を計上し、すでに黒字化を達成している。
(財新記者:劉沛林)
※原文の配信は8月29日
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