
(写真:Boszy Artis / PIXTA)
“真夏の悪夢”になりかけた株式市場だったが、立ち直りは早かった。日本株の先高期待が途絶えていないならば今は絶好の機会。本特集に一挙掲載した『会社四季報』秋号の先取り情報で有望銘柄を探そう。
4月下旬に2700円前後だった株価が6000円超へ急騰した銘柄がある。電子コミック配信のインフォコムだ。米投資会社ブラックストーンが1株6060円で提案したTOB(株式公開買い付け)に、インフォコムの親会社である帝人が賛同した。帝人は合成繊維大手で、インフォコムとの相乗効果は薄い。親子上場の是非はかねて課題だった。
東京証券取引所は2023年12月、親子で上場している会社の双方に、親子上場の合理性を説明するよう求めた。親子上場の解消を求めるアクティビストファンドの動きも活発化している。
親子上場解消の動きが相次ぐ
今年はインフォコムのほか古河電池、ローソンなど親子上場解消の動きが相次いでおり、そのたびにTOBで株価が急騰している。
そうした投資機会を先読みで探ろうとしたのが下表だ。親子上場企業のうち、親子で業種が異なる企業をピックアップした。とくに子会社のPBR(株価純資産倍率)が1倍割れで、資本効率の改善が必要な企業たちだ。
丸善CHIホールディングスの親会社である大日本印刷は、「出版印刷事業の経営環境は厳しさを増している」として同事業の組織再編を加速している。
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