コンビニから宇宙まで、KDDIとOpenAIが描く先 ローソン改革とStarlink連携で社会課題に挑む
スタートアップ支援については支援数を増やすだけでなく、スケールアップを積極的に目指す方向性を強調。KDDIのアセットを活用した育成プログラムやパートナー企業との連携など、具体的な支援策も紹介された。講演全体を通じて高橋社長は、テクノロジーを通じたソーシャルインパクトの創出を重視する姿勢を示し、「社会課題解決こそが新たなビジネスチャンス」と強調した。
OpenAI Japan社長の登壇
講演の後半では、OpenAI Japanの長崎忠雄社長が登壇した。高橋社長が「ベールに包まれたOpenAIさん」と表現した。OpenAIはグローバルで従業員2000人のスタートアップ企業だ。日本法人は日本の企業や官公庁向けの営業窓口として、2024年4月に営業を開始したばかりだ。
主力サービスのChatGPTは爆発的に普及し、GPT-4提供開始から1年でアクティブユーザー数が2億人を突破した。長崎氏は「おそらく歴史的に見ても、これだけ使いやすい形でAIが人々の手に入った例は今までなかった」と述べ、その前例のない普及速度を強調した。
長崎社長は、「OpenAIはミッションドリブンな会社です。AIのことしか考えていません。寝ずに考えています。そういう情熱を持った会社は少ない」と述べて、OpenAIがAI開発に対して強く専念していることを示した。
企業向けのAIソリューションは、ChatGPT Enterpriseなどが、Apple、モルガン・スタンレー、コカ・コーラ、PwCなどの大手企業に採用されている。特にAppleがiOSなどにOpenAIとの連携機能を組み込んだことについては「プライバシー保護に厳格なAppleがAIの最初のパートナーシップとしてOpenAIを選んでくれたことは非常に嬉しい」と言及した。
日本市場への注力についても語り、日本が抱える少子高齢化などの社会課題に対し、AIが解決策を提供できる可能性を示唆した。日本が世界に先駆けてこれらの課題に直面していることから、AIを活用した新たなソリューションの可能性を探る意義を強調した。
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