60歳を過ぎたら「たかが便秘」では済まされない 「大きなウンチ」を「しっかり出す」が腸活の基本

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60歳以降、便秘が増える理由には、いくつか原因が考えられます。

○腸の働きの低下

加齢によって、大腸のぜん動運動が低下することが考えられます。大腸内に便がとどまる時間が長くなり、その間に便の水分が吸収されて硬くなり、便秘を引き起こしてしまうのです。

○便を押し出す力の低下

筋力の低下によって、便を押し出す力が低下することにより、便が大腸内にとどまりやすくなってしまいます。

○食べる量が少ない・食物繊維の摂取量が少ない

年を重ねると食が細くなっていきます。便のもとは食べたものですから、食べる量が少なければ、便の量も減ってしまいます。食事量の減少とともに、便を形づくる食物繊維の摂取量も少なくなるため、便秘になりやすくなってしまいます。

「大きなウンチ」を「しっかり出す」が腸活の基本

便秘を予防するために、若いときよりも意識して腸活に努めましょう。ご飯などの炭水化物をしっかり摂り、ヨーグルトや、ごぼう・大根などの野菜を意識して摂るようにしましょう。

また、日中の活動量が少なければ、エネルギーが使われませんから、お腹もすかず、食べる量も少なくなります。家の中ばかりにいるのではなく、外出して適度な運動を心がけましょう。からだを動かすことは、腸に直接、刺激を与えることにもなり、ぜん動運動を促すことにもなります。

ウォーキングに出かけたら、途中でトイレに行きたくなったという経験のある人は多いことでしょう。これは、からだを動かすことが腸への刺激になって、便通が促された証しです。

運動すると気分も前向きになり、食も進むものです。1日をぜひ活動的に過ごして、しっかり食べて、腸の元気を維持しましょう。

中高年・高齢者に限らず、便秘は若い女性にも共通する悩みです。特に太ることを気にして、炭水化物を制限したりすると食物繊維が不足して、たちまち腸内環境は悪化し、便秘になってしまいます。

「大きなウンチを作って」「しっかり悪いものを体外に出すこと」。これが腸活の基本と、心得てください。

さて、ここまで腸活の大切さと食物繊維の重要性をお話ししてきました。腸活によって腸内細菌を元気にすることが免疫力を高めたり、肥満を予防したりするといった多くの健康効果につながることがわかっていただけたでしょう。

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