平井一夫「仕事は自己を滅してするもの」は間違い 自分の人生はまず自分の中での優先順位を大切に

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そんな中、いかに働き、生きていくか。あなたの仕事人生が少しでも充実したものとなるよう、私から提示できることをお話ししていけたらと思います。

「そもそも、何をしたいのか」を考えよう

これからの人生を後悔なく歩んでいくためには「優先順位と、優先順位と、優先順位が大事!」と言ってもいいくらい重要なことなので、まず、この話をしたいと思います。

自分自身を振り返ってみても、ずっと優先順位を意識してきました。私の人生が周囲の目にどう映っているかはわかりませんが、自分では割と満足できる人生になっているなと思えるのは、常に優先順位を意識していることが大きいと思います。

当然ながら、すべてが思い通りになってきたわけではありません。この世はままならないものだと悔しい思いをしたこともたくさんあります。それでも、少なくとも「これも自分が選んだことの結果」と納得することができた。その時々で「自分にとって大切なもの」「自分がしたいこと」を大切にしてきたから、反省はあっても後悔はないのです。

優先順位とは、つまり「自分にとって大切なものは何か」「自分は何がしたいのか」ということです。こう言うと難しく聞こえるかもしれませんが、優先順位を定めること自体は、まったく難しくありません。それどころか、誰もが、いつもやっていることです。

たとえば、あなたは、朝、起きて最初に何をしますか。トイレに行く、顔を洗う、メールをチェックする、SNSを見る……。人それぞれだと思いますが、なぜ、それを朝一番にするかといったら、自分の中で優先順位が一番高いから、でしょう。

おそらく「これが一番大事!」と、はっきり意識してはいない。けれども無意識のうちに、人は絶えず優先順位をつけながら生きています。人生において自分の優先順位を大事にしようというのは、言ってみれば、そんな日々の優先順位の拡大バージョンであり、何もまったく新しい技能を身につけようと言っているわけではありません。

もう1つ、前提として重要なのは「優先順位は変わっていい」ということです。むしろ変わるのが自然ですから、ひとたび優先順位を決めたらずっとそれに従って生きるのではなく、常に「自分の優先順位、これでいいだろうか」と自問自答することが大切です。

先に例に挙げた朝の習慣だって、ひょっとしたら「起きて最初にSNSを見る」のは、単なる惰性かもしれません。そう気づいたのなら、「SNSを見るよりもメールをチェックするほうが大事かも。いやいや、何を置いても、まずトイレに行ってからのほうが、落ち着いてメールをチェックできるかな?」などと優先順位を見直す必要がありますね。人生も同じです。

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