日経平均、1万7000円割れはあるのか NYダウは204ドル安で下げ止まらず
残念ながら「国内企業の業績が良い」とか、「相対的に日本株は底堅い」とか、もはや言っている場合ではなくなりました。商品市況の下落や中国株を始めとした世界主要国の株価が下げ止まらないと、海外からの「日本株はずし」はしばらく続きそうです。グローバルで運用している海外投資家のご機嫌次第でいくらでも売りが出てくる環境です。世界で最も時価総額が大きい米アップル株の動きも、大口投資家の行動を左右する重要なファクターです。
とはいえ、日本株は日経平均で言えば、目先は反転が期待できるかどうかというところまで近づいてきたことも事実です。8月18日の高値2万0663円を起点に「三空」という、チャート上では3つの空間を下落過程で形成したからです。
江戸時代の米相場で活躍した本間宗久が見出したとされる酒田五法では「三空叩き込みには買い向かえ!」といわれるほど、買い場となる可能性が高いからです。25日に一時的にでも大幅高となった動きを見る限りでは、「買い需要が多くなる水準まで株価が調整した」という1つのサインです。
さらに下がった場合の日経平均の下値のメドは?
ただ、「四空」を形成するまで下げることもよくあります。25日のダウが下げ止まらなかったことを考えると、26日の東京市場では注意が必要でしょう。また、もし買い需要が多くなるまで十分下げて反発に向かった場合でも、今回の急落で1万9500円以上の上値はしばらく重くなった可能性が高いのです。なぜなら、高値水準で持ち株を売れず、含み損を抱えている投資家が多いためで、戻る局面ではその売りが上値を抑えるためです。
7月の急落時にもお伝えしましたように、日経平均は2007年の高値(1万8300円)や2000年のITバブル当時に付けた高値(2万0833円)を上抜け、中長期の強気サインが点灯しました。
もし8月、月足の12カ月移動平均線(1万8490円)を終値でキープできれば、これだけ短期間で破壊的な下げとなっても、テクニカル上では「長期における大切なフシは維持できた」ということで安心材料になります。
逆に、もし12カ月移動平均線を割り込めば、今年の高値2万0952円から約20%安の水準である1万6800円前後までの覚悟が必要になります。この価格はチャート上では24カ月移動平均線(1万6764円)の水準とほぼピタリ一致します。
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