近鉄「けいはんな線の終点」学研奈良登美ヶ丘の先 直通先の大阪メトロ中央線は万博会場へ延伸

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中央線とけいはんな線の接続駅である長田駅は地下にあるが、東大阪市役所最寄りの荒本駅付近を過ぎると地上に出て、新石切駅付近ではかなりの高さの高架を走る。地面がせりあがってきたように見えるとトンネルに入る。大阪・奈良の府県境を越える生駒トンネルを抜けたら、近鉄創業路線でもある奈良線と合流して生駒駅に到着する。

生駒駅はけいはんな線と奈良線、それに同駅と王寺を結ぶ生駒線が乗り入れる。駅の外には、宝山寺や生駒山上遊園地への交通手段である生駒ケーブルの鳥居前駅もあって山中の一大ターミナルの感がある。駅構内でけいはんな線と奈良線・生駒線の乗り換えには連絡改札を通る。

生駒から東、学研奈良登美ヶ丘までの区間は2006年3月27日に延伸開業した。同区間は「上下分離方式」で運営されている。奈良県と生駒市、奈良市が半分、残りを近鉄や日本政策投資銀行などが出資する奈良生駒高速鉄道が施設を所有する第3種鉄道事業者、近鉄がこの施設を借りて運営する第2種鉄道事業者となっている。途中に白庭台と学研北生駒の2駅がある。

集電方式がほかと違う

けいはんな線の集電方式はサードレール(第3軌条)方式で、近鉄のほかの路線のようにパンタグラフを用いないため、線路上に架線がない。生駒駅の前後では奈良線と並走するため両者の違いがよくわかる。車両は近鉄の7000系、7020系のほか、大阪メトロの30000A系、400系が活躍する。サードレールとしては国内最速の時速95kmで走行する区間がある。

近鉄7000系は1987年、大阪メトロ400系は2024年に鉄道友の会の「ローレル賞」に選ばれている。一方、御堂筋線の車両をベースに開発された30000A系は、2025年開催の大阪・関西万博の輸送力増強を目的としており、万博後は谷町線に転用する予定だ。

学研奈良登美ヶ丘駅 生駒方の眺望
駅のホームから見た生駒方面。線路上に架線がないサードレール方式。周囲には住宅地が広がる(記者撮影)

ところで、終点の学研奈良登美ヶ丘、漢字で8文字、ひらがなにすると「がっけんならとみがおか」と11文字にもなる。地元の利用者は日頃なんと呼んでいるのか。がっけん?それとも、がっけんなら?

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