京阪、地上から消えた京津線「三条―御陵間」の今 地下鉄開業で廃止、だが直通で広がった路線網

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京阪京津線跡 蹴上付近
かつての京阪京津線蹴上(けあげ)駅付近。京津線は画面奥の峠を越えて山科方面へ走っていた(記者撮影)

東海道五十三次は東京の日本橋を発して、京都の鴨川にかかる三条大橋をゴールとする。その最後の難関があったのが山科からの日ノ岡の峠道だ。

現在は山科区の四宮から右京区の嵐山までが三条通と呼ばれる。鴨川から西はアーケードのある商店街やレトロな建築が建ち並ぶ通りとして市民や観光客に親しまれている。さらには太秦を経て、嵐山の渡月橋に至る。

山科と三条が変わる

最近、鴨川の東、東山を挟んで位置する山科と三条大橋付近の両エリアを巡り、2つの鉄道事業者から大規模なプロジェクトがそれぞれ発表された。

JR西日本は2024年11月、関西空港と結ぶ特急「はるか」を京都駅発着から山科駅発着に延伸できるよう山科駅を改良すると発表した。2025年度に工事に着手、2029年度の供用開始を目指す。山科駅を「京の東の玄関口」とすることで観光客が集中する京都駅の混雑緩和を図る考えだ。

京阪ホールディングスは2024年12月、京阪本線の三条駅周辺の再開発プロジェクトを本格的に開始する方針を示した。同社によると、ラグジュアリーホテルや商業施設が入る地上6階、地下2階の複合施設を建設する構想という。こちらも2029年頃の開業を目指すとみられる。

【写真】京津三条―御陵間の地上区間を走っていた当時の京阪京津線の貴重な姿。白黒写真時代の途中駅や、1997年の「ラストラン」、軌道撤去の工事の様子も。そして現在、その“沿線”には何がある?
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